2018年02月07日

「あいのり Asian Journey」シーズン1 #15「心に巣くう恐怖」

あいのり Asian Journey 相関図(#1-15-1)

メンバーは、タイの若者に人気の場所「プラティナムファッションモール(แพล็ทตินั่ม แฟชั่น มอลล์、Platinum Fashion Mall)」へ。

店員の容姿に気になった裕ちゃんは、質問をしてみた。

裕ちゃん「女性ですか? あなたは?」
店員「レディボーイです。」
アスカ「やっぱりそうなんだ。」
裕ちゃん「タイは、レディボーイ、ニューハーフっていうか、男性から女性に変わった人のことをレディボーイって言うの。」

ほかのお店でも、

裕ちゃん「レディボーイですか?」
店員「レディボーイ。」

いたるところに、レディーボーイの姿がある。

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あいのり講座No.004「LGBT先進国 タイ」

「LGBT」とは、「レズビアン」(女性同性愛者)(Lesbian)、「ゲイ」(男性同性愛者)(Gay)、「バイセクシャル」(両性愛者)(Bisexual)、「トランスジェンダー」(身体的な性と精神的な性が違う状態)(Transgender)のことを総称したもの。
日本でも13人に一人は該当するといわれている。
ただ、日本ではなかなかオープンにできない。
タイでは、自らの性をオープンにしている人が多い。タイでは、「LGBT」の人たちがストレスなくオープンに暮らせる国なのである。

そして、ドライバーがある場所に案内してくれた。

かすが「きれいな人たちがいっぱい。」

そこにいたのは、「LGBT」の皆さん。早速、実情を聞いてみることに。

LGBT-1(レディーボーイ)「大学生でレディーボーイ(女性として生きる男性)です。」
かすが「そうなんや〜。」
アスカ「キレイすぎる。」
トム「初め、親からは男の子の格好とかさせられたりはしなかった?」
LGBT-1(レディーボーイ)「最初は少し言われたけど、すぐに女の子の格好を認めてくれました。これは、私の大学の制服なんです。大学では、レディーボーイも女性用の制服を着ていいんですよ。」
LGBT-2(ディー)「性別は、ディー(男勝りな女(トムボーイ等)が好きな女性)です。彼女が恋人なんです。」

彼女は、度重なる浮気などによる男性不信でトムボーイが好きになった。

近年、人間の性は、「LGBT」のように、体の性、心の性、恋愛対象の性などに細分化され、タイでは、18もの性が使い分けられている。

1.「プシャーイ」... 女性が好きな男性。
2.「プーイン」 ... 男性が好きな女性。
3.「ゲイクイーン」 ... ゲイ男性。(ネコ側)
4.「ゲイキング」 ... ゲイ男性。(タチ側)
5.「ボート」 ... レディーボーイ以外誰でも好きなゲイ男性。
6.「レズビアン」 ... 女性が好きな女性。
7.「トム(ボーイ)」 ... 男性として生活する女性。
8.「ディー」 ... 男勝りな女性が好きな女性。(相手はトムである必要はない。)
9.「トムゲイ」 ... 女性、トム、ディーいずれも好きな女性。
10.「サムヤーン」 ... 女性、トム、ディー、レズビアンいずれも好きな女性。
11.「トムゲイクイーン」... トムが好きなトム(ネコ側)。
12.「トムゲイキング」 ... トムが好きなトム(タチ側)。
13.「トムゲイツーウェイ」 ... トムが好きなトム(ネコ・タチ問わず)。
14.「トムクイーン」 ... トムが好きな女性。
15.「アダム」 ... トムが好きな男性。
16.「アンジー」 ... トムが好きなレディーボーイ。
17.「チェリー」 ... ゲイクイーン、ゲイキング、レディーボーイが好きな女性。
18.「レディーボーイ」 ... 女性として生活する男性。

シャイボーイ「自分の心の中が男性だって気づいたとき、困ったりはしませんでしたか?」
LGBT-3(トムボーイ)「ずっと男性の格好をして気持ちも男性ですが困ったことはないです。タイでは、自分の性を隠している人は少ないと思います。」
トム「日本も言えば、キリスト教の伝来で同成婚が犯罪みたいな感じの風習が伝わっちゃったから日本はそういう差別的なことがあって、タイはずっと仏教徒だから、そういう人を受け入れられているし、宗教ってやっぱりでかいのかなと。」

タイが性にオープンな理由は、仏教にあった。国民の90%以上が仏教徒で日本と比べものにならないほど、仏教の教えが生活に根付いている。仏教の教えの一つに、人間の体は魂の「借り物」。レディーボーイの人に対しても、魂は女性なのに借り物である体が男性になっているだけ。そういった感じで存在を受け入れやすいのである。

タイ人は、「なんどかなるさ、大丈夫。」といった国民性なので、失恋しても失業しても気にしない人が多い。

LGBT-3(トムボーイ)「タイでは、すべての性別を平等に扱うべきだとして性差別を禁止する法律もできたんです。」
かにゃ「あ、そうなんだ。」

タイでは、2015年に「性平等法」が施行。性別を理由に就職拒否や入居拒否を禁止する法律。これにより、「LGBT」の人たちは、法律でも守られることになった。

LGBT-4(レディーボーイ)「私は、レディーボーイです。企業で女性社員として働いています。就職するときも、全然性差別は受けませんでした。能力で判断してくれます。」
LGBT-5(バイ)「僕は、男性も女性も好きなバイセクシャルです。」

今まで付き合った男性は3人、女性は5人。

かにゃ「男性と女性、どっちが好きとかないんですか?」
LGBT-5(バイ)「どちらも同じくらい好きですが、今は女性が好きで女性と付き合っています。男性を好きになるときも男として好きになるんです。」
アスカ「すごーい。」
かにゃ「そういうこともあるんだ。」

LGBT-4(レディーボーイ)「大事なのは、心と心、心で好きになったら、性別なんて関係ないですよ。」
かにゃ「いいね。自分の人生だし。自分が好きと思った人と結ばれればいいと思うし。」
LGBT-1(レディーボーイ)「わたしもあいのりに参加したいな。」
メンバー全員「ぜひぜひ。」

裕ちゃん「性とか肌の色とか、なんも関係なくて、あの人たちから学べて、すごく良かった。」
アスカ「本当に心と心っていうのが、すごい響いた。」
かにゃ「ね〜響いた。」
アスカ「結局、性別とか顔とかルックスとか関係なく、そこで通じ合うんだな〜って。」
かにゃ「そうだよね。そういうことだよね。」
アスカ「すごい思った。」

「LGBT」先進国のタイでは、男・女といった概念はあまり重要ではない。心を大切にしている。

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メンバーがやってきたのは、レディボーイのショーが人気の店、「MAMBO」へ。
店に入ると、オネェさま方がたくさん。
男性メンバーを連れ去ってしまう。

連れ去られた先で、男性メンバーは、衣装を選ぶ。
男性メンバーは、女装させられることとなった。

女性メンバーには、どの男性メンバーがキレイに女装しているか投票してもらった。

アスカあきらに投票。
かにゃトムに投票。
かすがトムに投票。

一番きれいなのは、トムに決定。シャイボーイ裕ちゃんは一票も取れず。

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ラブワゴン車内では、アスカ裕ちゃんが2人に。

アスカ「お母さんの料理で好きな料理とかある?」
裕ちゃん「お母さんの好きなの? 肉じゃが。」
アスカ「あーいいね、肉じゃが。」
裕ちゃん「カレー、鍋。」
アスカ「最高。」

アスカ「両親に育ててもらえなかったのね、施設で育って、2歳から18歳まで、親の愛とか家族というのがわからなくて。」

裕ちゃん「アスカもだって、絶対心配されているでしょ。今? 連絡取れないわけじゃん。」
アスカ「誰に? お母さん?」
裕ちゃん「大丈夫なの?」
アスカ「お母さんは・・・。あいのりのこと言ってないよ。」
裕ちゃん「言ってないの?」
アスカ「他人みたいな感じ、お母さんは。」
裕ちゃん「あ、そうなんだ。」

アスカは、18歳の時に施設を出た後、母親に何度か会ったものの、今では疎遠になっている。

アスカ「どうしても、こう人に伝える時って親が悪いみたいに言っちゃう癖があるから、あんま話・・・そういう話しない方がいいかなとか・・・。」

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翌日。ドライバーがある場所に案内してくれた。

施設職員「ここは、孤児院です。さまざまな事情で親と一緒に暮らせなくなった子供たちが暮らしています。みんな、挨拶して。」
子供たち「สวัสดี ค่ะ(ครับ)(サワディーカー(クラッ))」
女性メンバー「สวัสดี ค่ะ(サワディーカー)」」
男性メンバー「สวัสดี ครับ(サワディークラッ)」

この施設「มูลนิธิบ้านนกขมิ้น(バーン・ノックカミン財団)」では、5歳から18歳までの40人の子供が暮らしている。実は、タイでは、中絶が法律で禁止されているため、出産はしても子供を捨ててしまう親も多い。そのため、タイには、多くの孤児院がある。

職員「僕も孤児で、小さい頃は、すっと路上で生活していました。でも、孤児院に引き取られて学校も出ることができました。日本のみなさん、子供たちと遊んでやってくださいね。」

シャイボーイ「よっしゃー、遊ぶぞ。」
裕ちゃん「遊びに来たよー。」

かにゃ「かわいすぎ。妹にしたい。」

メンバーが子供たちと遊ぶ中、アスカは。

アスカ「何歳ですか?」
少女「9歳。」
アスカ「9歳。」

少女に自分の幼いころを重ねるアスカ
アスカは、気になっていることを聞いてみた。

アスカ「何で来たんですか?」
少女「分からないの。知らないの。」

少女が孤児院にやってきたのは、2歳の時。父親は妊娠を知り、母親と少女を捨てた。その後、母親は、麻薬中毒になり子育てを放棄、強制的に引き離された。少女は、何故孤児院に居るのか知らされていない。

アスカ「このくらい小さいときは、何も分からず、ただ楽しかったし、可愛がって、可愛がられてとか。」

アスカが施設に来たのも2歳の時。子育てができなくなった母親から強制的に引き離された。
それ以来、お母親の所在さえも知らずに育った。しかし、11歳のある日。
施設の電話が鳴った。

アスカの施設の職員「アスカちゃん、ちょっと来て。」

アスカが電話に出ると、

アスカの母「もしもし、アスカ!?」

聞き覚えのない女性の声。

アスカの母「アスカ・・・、お母さんよ。」

それは、ものごごろついて初めて聞いた、の声だった。

アスカ「ちょこちょこ電話してたんだけど、その時も、お酒に酔っぱらって悪口しか言わないみたいな。何で、私の子供なのに一緒に住んでくれないのとか。知らねえよ、こっちが聞きてーよ!とか思いながら。」

アスカが母親から引き離された理由。

アスカ「虐待されてた。お母さんに。私は、ちょっと覚えているだけです。」
スタッフ「でも、覚えているんだ。」

その後、離れて暮らす母親は、度々電話をかけてきた。そんなある日。
電話をかけてきた母親は、酔っぱらっている様子。

アスカ「大丈夫?」
アスカの母「お前なんか産まなければよかった。」

楽しかった施設での生活が歪んで見えてきた。
このことをきっかけに、アスカはある恐怖を感じるようになった。そして、心の中に深い闇が巣食い始めた。

アスカ「話してもいいのかな? 裕ちゃんには。ちゃんと、本当の巣の私を知ってもらって、そのうえで好きって言ってもらいたいから。」
スタッフ「それを言うことに不安はある?」
アスカ「めっちゃあります。そんな思い悩みを持っている人は、俺には支えきれねぇよみたいな。思う人いると思うし。」

アスカは迷っていた。自分の過去を裕ちゃんに話すべきなのか?

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バンコクを出て、西へと向かうラブワゴン。
2時間後、深い森を抜けて、見えてきたのは?

「น้ำตกเอราวัณ(エラワンの滝)」タイで最も美しい滝と言われている。
メンバーは、さっそく滝つぼへ。

かすが「魚がいっぱいいる。」
裕ちゃん「あー、魚いっぱい食っている足!」
トム「めっちゃ、足パクパクされてる。」

そこにいたのは、巨大なドクターフィッシュ。皮膚の角質を食べてくれる。

かすが「結構深い、あそこ。」

魚の数に驚く女性メンバーをよそに、裕ちゃんが先陣を切って滝つぼへ。

裕ちゃん「ゆっくり、深いから。」
アスカ「泳げな〜い。」

裕ちゃん「アスカをリードしていると肌が触れ合うので、かなりドキドキする。魚に食いつかれているときのアスカは、女の子らしくて、可愛いかった。」

一方、かにゃシャイボーイは?

かにゃ「えー、こっから入るのヤダー」
シャイボーイ「こっから入るんだよ。」
かにゃ「ヤダ、ヤダ、ヤダ、ヤダ。」

シャイボーイが泳げないかにゃに気を取られているうちに、トムかすがが一緒に。

またしても、トムかすがを持っていかれてしまった。
しかし、この日のシャイボーイは行動に出る。

シャイボーイ「かすが、行きましょう。」
かすが「さあ、どこ行こう。」
かすが「久しぶりやね、シャイ。そんなことない?」
シャイボーイ「久しぶりよ。ずっとしゃべりたかった。」
かすが「ほう。」
シャイボーイ「ゴロンとできるよ。」
かすが「うわ、いいやん。わーあ、めっちゃ綺麗。」
シャイボーイ「最近、本当に目が合わないと思って。」
かすが「そうかな?」
シャイボーイ「横見ると近い。あはははは。」
かすが「あはは。」
シャイボーイ「意地でも目合わせてくれないや。」
かすが「目力がすごいねん。」

久しぶりのかすがとの時間。

かすが「まだちょっと時間あるかな? ちょっと行きたいところあるんですけど、行ってきてもいいですか?」
シャイボーイ「おーどうぞ。」

かすがは1人でほかの場所へ。向かった先は、トムのところ。

かすが「お一人ですか?」
トム「え、マジ?よかった。めっちゃさあー一人で心細かったぁ。どうしたらいいのかと思って。」
かすが「なにしてたん?」
トム「かすが探してた。」
かすが「ここにいるよ。」

そんな、仲むずましい様子を陰でシャイボーイは見てしまっていた。

シャイボーイ「かすがはトムのところへ、去っていった。引き止めたかったが、そんなこと出来る立場でもなく、ただただ、立ち尽くすのみだった。でも、全力で頑張らなければ。」

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その夜、かすがは、一人悩んでいた。

かすが「トムは、結構喋りやすいというか、どうにかしてあげたいなとか、自分の出来ることないかなって思ったんですよ。シャイボーイは、緊張するんですよ、喋ってると。それが気になる存在やからっていうのが勿論あると思うんですけど、だから悩んでいるんですよ。」

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エラワンの滝で、裕ちゃんとアスカは?

裕ちゃん「足が長い!」
アスカ「長くない。いいわーここ。めっちゃいいわ。」
裕ちゃん「ね。森と滝と。こういうとこにマジで、これてよかった。」
アスカ「これてよかった。めっちゃ帰りたかったけど。あーうれしい。」
裕ちゃん「アスカと来れてよかったわ。」
裕ちゃん「2か月いるんだよ。」
アスカ「ねー。みんなにさ、頑張ってきたぜって。」
裕ちゃん「言いたいね。」
アスカ「言いたい。」

アスカ「うわ、いいねー。」
裕ちゃん「マジいいよ。」
アスカ「気持ちいい。」
裕ちゃん「滝の音。」
アスカ「木漏れ日。いいねいいね。」
裕ちゃん「自然の音。」

そして、裕ちゃんの手が、アスカの手の上に。

裕ちゃん「感じて。」
アスカ「恥ずかしい。」

アスカ「びっくりした反面、めちゃくちゃドキドキして嬉しかった。手を繋ぐってこんなにドキドキするもんなんだって、久しぶりに思った。とにかく嬉しすぎて幸せな時間だった。」

(#16に続く。)

posted by みやもっつ at 01:00| あいのり Asian Journey