2018年02月14日

「あいのり Asian Journey」シーズン1 #16「ママ」

あいのり Asian Journey 相関図(#1-16-1)


ラブワゴンが到着したのは、「カンチャナブリ(กาญจนบุรี,Kanchanaburi)」
「クウェー川(แม่น้ำแคว)」にかかる鉄橋は、映画「戦場にかける橋(The Bridge on The River KWAI)」の舞台になっている。
鉄橋は、列車が走らない間は、歩道橋として開放される。

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本日は、昨日より750バーツ(約2,500円)安い宿に宿泊できたため、空いたお金でバーベキューをすることになった。

シャイボーイは、かすがを連れて買い出しへ向かった。

シャイボーイ「トゥクトゥク乗って行く?」
かすが「乗ってみたい、乗ったことないねん、トゥクトゥク。」

買い出しは、トゥクトゥクで移動した。
一方、トムは、火起こし役になってしまい、ほかのメンバーと行動できなかった。

シャイボーイ「せっかくだからね、ご飯だけで1,500バーツ(約5,000円)くらい行きましょうか?」

買い出し開始。まずは、肉屋にて。

シャイボーイ「それにこれも加えちゃってください。全然食べられるんじゃない。」

続いて野菜の買い出し。

かすが「ピーマン。」
シャイボーイ「ピーマン欲しいな。大丈夫、もう1個いっちゃおー。」

かすがの欲しがるものは、すべてお買い上げ。

買い出しから戻った後、バーベキュー開始。

メンバー全員「かんぱーい。」
裕ちゃん「ウマい。」
シャイボーイ「The肉だよね。かすがさん、お言葉の割には、さほどお酒が進んでないようですが。」
かすが「飲みます、飲みます。」
あきら「飲めよ、飲めよー。」
かにゃ「かすがさん、酔っぱらっちゃってくださいよ。」
あきら「かすが、飲めよ、もっとー。」

日が暮れるころには、メンバーみんな出来上がってしまった。

シャイボーイ「わたしは人生であんまり恋をしたことがない。」
アスカ「あんまりってどのくらいですか?」
シャイボーイ「人生で1度もです。」
裕ちゃん「初恋は?」
かすが「好きな人いるって言ってたやん、昔。」
シャイボーイ「うん、今でも初恋の人が好き。」
かにゃ「え?!引きずってるの?」
トム「引いてる、引いてる。」
かにゃ「引いてないよ、すごいじゃん。」
かすが「一途やんな。」
かにゃ「えっ、ちょっ、ちょっと待って。その子はどういう子でした?」
シャイボーイ「その子は、唯一、私の話で笑ってくれる子でした。」
かすが「うふっ、ははは。」
アスカ「みんな笑ってるじゃん。」
かすが「笑ってるやん。シャイ、ツボやで。」

その後、妙な空気に。

かにゃ「まぁー、好きになった人が、後々、結婚したばっかで・・・そう。」
かすが「不倫?!」
かにゃ「悲しい。結構いろいろあった。」
あきら「泣くなよ。」
トム「ティッシュ。」
かにゃ「なんか結構、男の人のトラウマ多いんだよね。これは、まだ話してないけど。」
アスカ「いっぱい悩んだし泣いたけど、ここに来れてよかったの。」
かにゃ「もらい泣きしちゃうから。」
アスカ「本当にいい旅です、これは。ほんとに感謝です。」
トム「周りにさ、こんなに真剣に聞いてくれる人もいないしさ。」
アスカ「それなんだよー。」
かすが「そう、それや。」
トム「本当に、だって友達とかさー、真剣な話したくても、まあまあって、とりあえず飲み屋で話そうって。あんまり人に恋愛相談とかしたくないタイプになっちゃった。」
シャイボーイ「恋愛をしてないと馬鹿にされるのは何でですかね・・・。」
かすが「・・・うふ。」

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そろそろお開きの時間。

トム「シャイ兄さん。」
シャイボーイ「俺はもう、だめだ・・・。」
アスカ「シャーイ。」
かにゃ「シャイ飲んで、これ。」

シャイボーイ「もう謝らないけど、ほんとうにごめん。」
かすが「なんで、なんで、なんで。何に謝るん? シャイ、シャイ、シャイ、シャイ。」
シャイボーイ「ごめんなさい・・・。」
かすが「なんで。なんでなん? なんで? 謝る事ないやん、そのままでいいよ。」
シャイボーイ「頼りになりたいと思ってた。」
かすが「ううん、頼り甲斐あるよ。」
かすが「大丈夫? なんか歩き方がおじいちゃんみたいになってるけど。」
シャイボーイ「そこまで腕組んで歩きましょう。」
かすが「うん。たんたーん。」

シャイボーイ「わたしは、あんまいいところがないけど、恋愛経験もないし。しゃくれてるし。」
かすが「ハハハハ。変な髪型。」

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かすがには、一つだけ、気がかりがあった。

かすが「彼は童貞で、もし一緒に帰ることになったら、私責任とれるかなって、ちょっと思いました。初めての彼女になるじゃないですか。もしも一緒に帰ったら。で、もしキスしたら、それが初めてのキスやし。そっか! みたいな。ちょっとビビりました。」

一方、シャイボーイは。

シャイボーイ「みんなとお酒飲んでる時は、しっかり酔っ払って、かすがと喋っている時は、よくわからないまま喋って。」
スタッフ「覚えてないの?」
シャイボーイ「あんまり覚えてないです。」

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メンバーが到着したのは、川沿いの小さな漁村。
村人が作業していたのは、カニの殻剥き。この土地の名産、「ブーマー」というカニである。
村人「この時期には、カニがたくさん取れるんですよ。こうやって殻を剥いて、身だけを売って生活してるんです。」
トム「むっちゃ、カニの香りがすごい。カニって感じ分かる。なんかめっちゃいいダシ取れそう。」

このカニを使った料理をご馳走してくれるとのことで、メンバーは、自宅にお邪魔することに。
この日の昼ご飯は、この日取れた、バケツ一杯のカニ。

村人「剥くの手伝ってもらえる?」
メンバー「お願いします。」
村人「ここから剥くのよ。」
かすが「あー、これか。」
あきら「足んとこから入れて。」
シャイボーイ「あ、OK。」
トム「甲羅取って。」
かにゃ「甲羅だけね、楽しい。」

メンバーが殻剥きに夢中になっていると、突然のスコール。

トム「わぁー、いい雨!」
アスカ「いいねー、この音が好き。」

キッチンでは、調理開始。メニューは、カニカレー。
さっき剥いた、カニの味噌、甲羅や足、ほぐした身まで全部入れる。

トム「カニにパクチーに(デザートに)ドリアンって、俺の大好物しかねぇ。」

ご飯と一緒に盛り付ければ完成。早速食べてみる。

シャイボーイ「ん、カレーおいしい。」
かすが「おいしい。」
シャイボーイ「スパイシー。カレーのルーが、カニみたいな。こんな豪華な・・・。」
アスカ「贅沢だね。」
メンバー「อร่อย(アロイ、おいしい)」

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昼食後、雨が止むまで、こちらで休ませてもらうことに。
すると、シャイボーイがギターを持ってきた。
ギターは、シャイボーイにとって、飛び道具。

シャイボーイ「みんなの前で歌う時が来るなんて、思いませんでした。」
かすが「やっと聴けたよ。」
シャイボーイ「私は、改めて、シャイボーイといいます。ラジオを日本で暮らして作っています。ラジオ作り始めてから、私は、友達や家族と別れてしまいましたが、それは別になんでもかまわないと思っていて、自分がやりたいことは、しっかりやると決めてるの。ただ、一人だけ、お母さんにだけ、申し訳ないことをしているなと、そんなことを思いながら罪滅ぼしのつもりで作った曲を。」

「ママ」作詞・作曲 : シャイボーイ、演奏中・・・。

シャイボーイ「ありがとう。」

さらに、ライブは続く。

「妹」作詞・作曲 : シャイボーイ、演奏中・・・。

かすが「シャイボーイは、みんなを笑顔にしたり感動させたりしてたじゃないですか。そういう姿を見て、いいなーって。素敵やなって。」

帰りのラブワゴンでは。

かすが「移動の時だけ、ちょっとだけ、肩借りるよ。低い。重ない?」
シャイボーイ「全然。」

かすが「シャイボーイが喜んでくれるなら、うちはいつだって笑顔でおりたいと思った。」
シャイボーイ「かすがが肩にもたれてくれた時、「この人と一緒に日本に帰りたい」と強く思った。今の時点では、かすがの想いは私には向いていない。でも努力次第ではまだ何とかなると信じてる。おやすみなシャイ。」

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ホテルのロビーで1人考え込むアスカの姿があった。

アスカ「家族の思い、あいのりへの思い、共感することが多くて涙が出てきちゃった。」

シャイボーイが歌った、「ママ」の歌がアスカの心に突き刺さった。

アスカ「私の悩みが全部、両親とかに繋がるから、そういうのを分かってもらいたいなって思って。」

アスカは、自分の心にある深い闇を裕ちゃんに話そうと決意した。
アスカは、裕ちゃんを呼び出した。

アスカ「寝てた? 起きてた?」
裕ちゃん「全然、めちゃめちゃ起きてた。」
アスカ「ほんと? よかった。」
裕ちゃん「びっくりした。」
アスカ「ごめんね、暑い中。」
裕ちゃん「いや、全然。ういー、おつかれ。どうした?」
アスカ「今回呼び出したのは、いろいろあって・・・。うんとね、ベトナムで家族のことっていうかさ、言ったじゃん? ちょっと。」
裕ちゃん「うん、聞いた。2歳から18歳まで、施設にいたって聞いた。」
アスカ「小っちゃい時はさ、ただなんかみんながいるし、楽しいって思ってたけど、いざ、大きくなったりすると思春期とかあってさ、気にしちゃうじゃん。その時期とかに、わたしって人と違う環境で育ってるんだっていうのが分かって、先生とかに「何で私ここにいるの?」「お父さん、お母さん、何で育ててくれないの?」って聞いたときに・・・、幼かったから、わたしは、ちゃんとは覚えてないんだけどね、お母さんに暴力を振るわれてて。」
裕ちゃん「お母さんに・・・。」
アスカ「育ててもらえてなくて、お父さんも経済的に、私たちを育てる能力もなくて、そういう理由で、アスカはここに来たんだよって言われて・・・。」
裕ちゃん「うん。」
アスカ「お母さんになんか・・・、「あんたなんて産まなければよかった。」とか、言われたりとかして。」
裕ちゃん「うん。」
アスカ「自分が生きてる意味が分からんなくなって。私って必要なのかなって。」
裕ちゃん「うん。」
アスカ「なんか、本来だったら、愛してもらいたい人に、愛されないで、育ったから、私って必要ないと思って、めっちゃ病んだりとかして、お酒に走って、それでなんか、いっぱい遊んじゃったりとかもしてたんだけど・・・、必要とされたいから、私にかまってくれる人がいるんだったら、それだけでうれしくて。」
裕ちゃん「うん。」
アスカ「いろんな事情があって、施設に行く(子供がいる)けど、やっぱそういうところにいる人って、(子供ができたら、)同じことを繰り返す。」

自分も子供のことを虐待してしまうのではないか?
子供に愛情を注げないのではないか?
同じことを繰り返してしまうことへの恐怖。
その恐怖が、アスカの胸の中に深い闇を作り出していた。

アスカ「やっぱ、ずっとさ、私の中にあった悩みだったから、いろんな思いあるけど怖いし、だけど、裕ちゃんには伝えたいなと思って、それだけです。」
裕ちゃん「ありがと。ありがとね、話してくれて。」

裕ちゃん「母親がその暴力を振るうって・・・、想像がつかないですね。僕とかほんと両親によく育ててもらったんで。重いっすね。自分だけって言われたのもそうですね、重いですし。」

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翌日、ラブワゴンに乗り込むとき、裕ちゃんは、アスカを避けるように後ろの席に乗り込んだ。裕ちゃんは、ただ、アスカを見つめるだけだった。
立ち寄った公園でも、アスカは独りぼっち、裕ちゃんも独りぼっち。

その夜、アスカがスタッフの部屋へ。

アスカ「あっちがどう思ってたとか、はっきり分かんないし、でも告白して返事を待つしかないから、明日でも行けます。」
スタッフ「明日で行ける?」
アスカ「早くしたいです。」

アスカは、裕ちゃんへの告白を決意した。

(#17に続く)
posted by みやもっつ at 01:00| あいのり Asian Journey